IZAの思い出2

あめのひのまえに


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未明から眠れないまま朝を迎えた金曜日。暗い部屋の中で今日の夜明けの時間は…と携帯電話の画面を見つめていた。まだ歩いたことのないあの道を今日は歩いてみよう。薄手のコートを羽織り家をでるともう空は白みはじめていた。朝靄のなかの人気のない道を南に向かうと思ったより早く渡良瀬川の堤防が見えてくる。子供のころには川辺で遊び、東京へと離れるまで身近にあった渡良瀬川。こんな風に堤防を朝散歩したことなどなかったが、ここには毎朝挨拶を交わす人々がもうちらほらと行きかっている。


太陽はどこから昇るのだろうと足早に歩いているとまだ薄暗い光の中ふと目に入って見知らぬ寺の桜。




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やがて見えてきた太陽は思っていたより北寄りの街ごしからぼんやりとしたオレンジ色の光を放っていた。遠くに見える低い山々の向こうから朝の日差しが顔を出すのはもう日の出からずいぶん経ってからだった。


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枯草色だった堤防は桜の季節とともにいつの間にか緑になり、何の変哲もない緑の草たちも朝露を身にまとって輝く。


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どこまでも続く水玉模様


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斜面に揺れる菜の花の向こうはまだ冬の名残の枯草が対岸の桜などそ知らぬふりで倒れている。


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かつてあった競馬場あとにある、まだ真新しい病院がみえてきた。


ああもうこんなところまで来てしまったのか。


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今日はもう引き返そう。次はいつあるくのか、もうこないのか…。


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夜明けに頼りない桜色をしていた花びらたちも朝の光に華やかさを取り戻した。


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近くでは少年が壁に向かってボールをけっている規則的な音が聞こえてくる。


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春は急ぎ足で満開の桜の上を通り過ぎていく。


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この後には雨の日が来ることを知っているのか…。


花びらはもう地面を敷き詰めだしていた。


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by mari_tensinonamid | 2012-04-17 09:40 | 植物
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